ねぷたと夏と私

            (茂森新町2丁目 中学1年 女の子による作文)

 私がねぷたの笛に参加したのは、小学校二〜三年生の頃、友達と一緒に二人
で始めてみたのが一番最初でした。低学年はまだやってはいけないとか言われ
ていたけど、私たちはやっていました。周りのみんなが大きく見えて、やっぱ
りまだ二〜三年生だったから、指使いも決まっていませんでした。でも少しず
つ、一緒にやる友達が増えてきて、去年は六人という大人数で参加しました。
公民館での練習も楽しいし、弘前の街を歩く本番も楽しいです。低学年の時と
は違う楽しさが今はあります。
 私が茂森新町のねぷたで楽しいと思うところは、一緒にやる仲間がいること
です。ねぷた本体が大きいこともじまんになるし、みんなで同じはちまきをし
て参加しているのも、「気合入ってる」という感じがします。
 毎年毎年、つなを引っぱる人が持つ小道具を一つ一つ作っていること、ねぷ
た期間中は市役所までたくさんの人の力でねぷたを押して運んでいることが、
他のねぷたとは違ってとても立派だと思います。また、ねぷた運行の戻りの時、
もう小屋に入っている他のねぷたが目に付きます。でも、茂森新町はけっこう
遠いのでずっと歩きます。他では、最後まで歩かずに途中で解散するねぷたも
あります。でも、茂森新町は全員で最後まできちんと歩きます。そこが他とは
違うすごさだと思います。
 ねぷた祭りで一番緊張するのは、賞がかかっている二日目の審査の日です。
笛は疲れていても、そこでは休んではいけません。とにかく、そこではがんば
るしかないのです。もし、審査の結果が悪くても、審査の会場をすぎた所など
でのたくさんの人たちの拍手がとてもうれしいです。
 二、三年前、朝起きて新聞を見たら、『知事賞に茂森新町』と書いてあって、
とてもうれしかった思い出があります。その日はねぷたに「知事賞」のがくを
下げてねぷたを運行しました。そのせいか、見ている人たちの拍手は大きく感
じました。やっぱり一番は気持ちいい!
 そして、なんと次の年も知事賞でした。これだけいい成績を取ったから、ま
たこれからも取れるかも、と期待してしまいます。だから、自分も期待に答え
たいと思っています。そして、これからも茂森新町のねぷたにずっと参加して
いきたいと思っています。